フィリピン・セブ島の言語って何語?留学や旅行で使える現地語を紹介

フィリピンは日本の8割ほどの国土面積、7,000以上の日本よりわずかに少ない人口で、100以上の言語が使われています。そのためフィリピン人であっても、島が異なると会話が難しい時もあります。

これからフィリピンへ留学や旅行へ行かれる方は

  • フィリピンって何語?
  • 高層ビルが立ち並ぶ首都マニラと、リゾート地セブ島って言語は一緒?

などと疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は「フィリピンの公用語」や「セブ島で話されている言語」について詳しく紹介します。またセブ島留学や旅行で役立つ便利なフレーズもぜひ参考にしてみてください。

フィリピンの公用語は「タガログ語」

7,109の島々から成り立っているフィリピンの公用語は「タガログ語(フィリピン語)」です。フィリピンは100以上の言語があると言われ、タガログ語を使用しているのは首都マニラがあるルソン島南部が中心です。

ニュースやドラマなどのテレビ番組ではタガログ語で放送されているため、日常でタガログ語を使用していない地域の人でも理解することができます。ただし貧困の問題で教育を満足に受けられない子供たちの多くは、タガログ語を理解することができないことも多いです。

セブ島の公用語は「セブアノ語」

首都マニラがあるルソン島から南側にくだり、フィリピンの真ん中辺りに位置するセブ島で用いられている言語は「セブアノ語」です。セブアノ語はセブ島の周辺に位置するボホール島、レイテ島、ネグロス島などの広い地域で使われています。セブアノ語といっても地域により方言があり、イントネーションやアクセント、言葉が少し異なります。

分かりやすく言うと、「標準語=フィリピン語=タガログ語」「関西弁=セブアノ語」といったイメージです。そして関西弁と言っても大阪弁や京都弁があるように、島や地域によってセブアノ語の中でも多少異なる部分があります。

フィリピンの第二言語は「英語」

フィリピンは英語が第二言語として使われています。フィリピンでは幼少期から学校教育で英語が取り入れられており、タガログ語で学ぶ社会の授業、英語で学ぶ理科や数学といったようになっています。英語だけを学ぶ日本の教育とは大きく異なっているのが分かるでしょう。

先ほどもお伝えしたようにフィリピンは100以上の言語で話されているため、フィリピン人同士でも互いに言語が理解できない場合は、第二言語の英語でコミュニケーションをとっています。そのため「タガログ語、英語、セブアノ語」のように3言語話せるトリリンガルも多いのです。

インターナショナルスクールに通う裕福な子供は、幼少期から欧米の英語環境に慣れていることもあり、かなり流暢に話せたり家族間や友人同士でもフィリピンの言語を話さない子供も多くいます。

またフィリピンは英語圏ではあるものの欧米の英語圏とは異なり、発音・イントネーション・話すスピードまで完璧に同じではありません。フィリピン人が話す英語は欧米英語と比べてはっきりいた発音でゆっくり話すため、日本人にとって聞き取りやすいのが特徴です。

覚えたいセブアノ語【挨拶編】

日本語 セブアノ語 読み方
おはよう Maayong buntag マアヨン ブンタグ
こんにちは(12時から16時) Maayong udto マアヨン ウッド
こんにちは(16時から18時) Maayong hapon マアヨン ハポン
こんばんは Maayong gabii マアヨン ガビイ
ありがとう Salamat サラマット
どういたしまして Way sapayan ワイ サパヤン
元気ですか? Kumusta ka クムスタ カ?
元気です Okay ra/Okay ra ko オケ ラ/オケ ラ コ
はい、うん Oo オオ
いいえ、違う Dili ディリ
OK、分かった Sige sige シゲシゲ
乾杯 Tagay タガイ

セブ島では「ありがとう」のことを「Salamat(サラマット)」と言いますが、タガログ語では「Salamat po(サラマット ポ)」や「Thank you po(サンキュー ポ)」と言います。この「po」は上司や高齢者、目上の人などに向けた最大級の丁寧語を表す言葉です。

セブアノ語の最大級の丁寧語の場合は「Salamat kaayo(サラマット カアヨ)」を使います。フィリピンのガイドブックに記載されている現地語は基本的にタガログ語なので、本に書いてあるとうりにタガログ語をセブ島で使うと、多少違和感を持つ方もいるかもしれません。

覚えたいセブアノ語【買い物】

いくらですか? Pila?/Tagpila? ピラ?/タグタグピラ?
高い Mahal マハル
安い Barato バラト
これは高いです Unsa ka mahal ni オンサ カ マハル ニ
これにします Kuhaon ko ni クハオン コ ニ
これは何ですか? Unsa ni? ウンサ ニ?
いくつ?何個 Pila kabo? ピラ カボ?
〇〇はありますか? Naa moy 〇〇? ナア モイ〇〇?

フィリピンはお店の多くは値段を記載していないことがよくあります。そのため店員さんに「いくらですか?」とわざわざ聞かなければいけないことが多々あります。「Pila?(ピラ?)」は覚えておきましょう。

覚えたいセブアノ語【観光編】

〇〇はどこですか? Asa 〇〇? アサ 〇〇?
トイレはどこですか? Asa ang CR? アサ アン シーアール??
すみません、写真を撮ってください Excuse me? pwede ko pa picture? エクスキューズミー?ポエデ コ パ ピクチャー?
〇〇まで行ってください Sa 〇〇 サ 〇〇

セブ島のショッピングモールは一日かかっても回り切れないほどの大きな施設がいくつもあります。施設の大きさに限らず店内の案内が少ないことから、トイレを探すのが一苦労です。ショッピングモール以外にもレストランや旅行先などいつでも使えるので、「トイレはどこですか?」というセブアノ語を覚えておくと良いでしょう。

トイレのことを英語で「Toilet」「Bathroom」「Restroom」など国によって言い方は異なりますが、フィリピンではComfort Room(快適な部屋)を略して「CR」と呼びます。セブアノ語を忘れてしまっても、「Where is CR?」と質問するだけですぐ理解してくれますよ。

ちなみにフィリピンのトイレはトイレットペーパーが備え付けられていないことがほとんどなため、カバンの中に入れておくのを忘れないようにしましょう。

覚えたいセブアノ語【飲食店編】

席は空いていますか? Naa pay bakante? ナア パイ バカンテ?
Tubig トゥビック
お願いします Palihug パリホク
水を一つください Palihug ko usa ka tubig パリホク コ ウサ カ トゥビック
会計をお願いします Palihug sa bill パリホグ サ ビル

セブアノ語で会計を依頼したい場合は「Palihug sa bill」ですが、実際には言葉にするより手で合図を取ることの方がほとんどです。分かりやすく言うと日本で会計を依頼したい場合は、人差し指を交差させてバッテンを作った合図が「〆=会計」を意味しますよね。

フィリピンも同様に手で合図をします。やり方は片手の親指と人差し指を使い、空中で四角を描くことで「▢=会計」を意味します。よく分からないという方は、周りのフィリピン人の行動を観察してみると良いでしょう。

覚えたいセブアノ語【生活編】

わたし Ako アコ
あなた Ikaw イカオ
あなたの名前は何ですか? Unsa imong ngalan?/pangalan? ウンア イモン ンガラン?/パガラン?
わたしの名前は〇〇です Ako Si 〇〇 アコ イ 〇〇
何歳ですか? Pila imong edad? ピラ イモン イダッド?
〇〇歳です 〇〇 nako 〇〇 ナコ

冒頭でも話したようにフィリピンでは教育を十分に受けられていない子供や、まだ学校に通っていない幼い子供たちはそれぞれの地域で話されている言語しか話せない子も多くいます。

そのためセブ島でボランティアや現地の人と交流する機会がある方は「あなたの名前は何ですか?」「わたしの名前は〇〇です」を覚えておくと仲良くなれるきっかけになりますよ。

覚えたいセブアノ語【気持ち編】

疲れた Gikapoy ギカポイ
眠い Katogon カトゴン
寒い Tugnaw トゥグナオ
暑い Init イニット
お腹空いた Gigutom ギグトン
お腹空いた? Gutom na ka? グトン ナ カ?

仲良くなったフィリピン人講師にセブアノ語を使うと、さらに親しみやすくなります。ただし毎日使うと本来学習するはずの英語学習がおろそかになる可能性があるので、セブアノ語は適度に使うのが良いでしょう。

覚えたいセブアノ語【数字編】

日常生活で数や個数を数えるときはセブアノ語、時間やお金はスペイン語、電話番号などは英語を使うのが一般的です。

≪セブアノ語≫

1 Usa ウサ
2 Duha ドゥハ
3 Tolo トロ
4 Upat ウパット
5 Lima リマ
6 Unom ウノン
7 Pito ピト
8 Walo ワロ
9 Siyam シヤム
10 Napulo ナプロ

 

≪スペイン語≫

1 Uno ウノ
2 Dos ドス
3 Tres トレス
4 Kuwatro クワトロ
5 Singko シンコ
6 Sayis サイス
7 Syete シエッテ
8 Otso オッツォ
9 Nuwebe ノエベ
10 Diyes ジース

覚えたいセブアノ語【ほめ言葉編】

とても Kaayo カアヨ
(とても)かっこいい Gwapo(kaayo) グワポ(カアヨ)
(とても)かわいい Gwapa(kaayo) グワパ(カアヨ)
(とても)美味しい Lami(kaayo) ラミ(カアヨ)
(とても)優しい Boutan(kaayo) ボウタン(カアヨ)
(とても)上手 Maayo(kaayo) マアヨ(カアヨ)

フィリピン人にとって日本人の顔つきはかわいい・かっこいいと思ってもらえ、白い肌に強いあこがれを持っている人が多いこともあり、褒められることが多いはずです。そんな時にセブアノ語でほめ言葉を返すことで、急激に仲良くなれるはずです。

まとめ

今回はフィリピンの言語について紹介しました。以上をまとめると下記の通りです

  • フィリピンの公用語は「タガログ語」
    セブ島の公用語は「セブアノ語」
    フィリピン第二言語は「英語」
  • フィリピン人は「タガログ語+英語+セブアノ語」のように、3言語話せるトリリンガルが多い
  • セブ島でセブアノ語を話すと仲良くなれる

陽気でフレンドリーなフィリピン人は例え英語やセブアノ語がうまく話せなくても、とても積極的にコミュニケーションをとってくれます。シャイな日本人の性格と真逆なため、英語を話すことが恥ずかしがっていた人は性格が変わるかもしれませんね。

セブアノ語と英語を上手に使って、セブ島留学や旅行先で現地の友達や思い出をいっぱい作りましょう。