フィリピン留学や旅行するなら知っておくべき!出入国の基礎知識と注意点

海外旅行や海外留学に行ったことがない人や、初めて訪れる国に行く場合は

  • 入国や出国審査で無事通過することが出来るかな
  • 出入国で気を付けるべきこととかあるのかな

のようにドキドキしている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は「フィリピン・セブ島に出入国する際のステップ」「出入国や乗り継ぎの注意点」「出入国カードの書き方」などについて徹底解説します。

日本とフィリピン間を移動する際の基礎知識

まずは日本とフィリピンを行き来する際に覚えておくべき基礎知識を紹介します。

直行便がある

日本からセブ島間では直行便が出ています。直行便の航空会社は「フィリピン航空」と「セブパシフィック航空」の2つ、直行便でセブ島に行ける発着空港は「成田」「セントレア」「関空」の3つです。

乗継便(経由便)の場合は「韓国」「香港」「フィリピン・マニラ」が主です。

LCCがある

日本からセブ島に直行便がある「セブパシフィック航空」は、フィリピンのセブ島やマニラを拠点とする(格安航空会社)です。フィリピンの航空会社最大手の「フィリピン航空」と比べて、セブパシフィック航空は最低限のサービスであるものの、その分費用を抑えることができるため留学生に人気です。

片道航空券のみの入国は禁止

フィリピンに入国する際はフィリピン出国用の航空券を所持・提示する必要があります。フィリピン出国用のチケットは日本国内行きでなくとも、シンガポールやオーストラリアなどその他の国へ行くチケットでも可能です。つまりフィリピン国外に行くチケットをセットで用意する必要があるということです。

「セブ島→マニラ行き」「セブ島→パラワン島行」のようにフィリピン国内間で移動する航空券はNGになるので注意しましょう。

また長期留学(長期滞在)で出国の日程が決まっていない場合でも、フィリピン出国用の航空券を所持していることが必須です。その場合は日程変更可能なチケットを購入するか、チケットを使わない捨てチケットを購入する方法があります。

観光ビザの申請は不要

留学生は基本的に観光ビザでフィリピンに入国することとなります。日本人が観光ビザで入国した場合は、申請不要・費用不要のまま30日間滞在することができるため、日本にいる間に事前にビザ申請を行う必要がありません。

そして語学学校に入学すると下記の手続きを学校側が全て代行してくれます。

  • 留学生全員「特別留学許可(SSP:Special Study Permit)」というビザの取得
  • 30日間以上の滞在の場合はSSPに加え「観光ビザ」の延長手続き
  • 60日以上滞在する場合は「外国人登録証(ACR-I Card)」取得手続き

*ビザの延長には滞在日数ごとに別途費用がかかります。
*観光目的に個人でフィリピンに入国する場合は、ご自身でビザの延長手続きと外国人登録証(ACR-I Card)を取得する必要があります。

6ヶ月以上の滞在は出国許可証が必要

留学生や一般旅行者であっても、フィリピンに6ヶ月以上滞在していた外国人がフィリピンを出国する際は「ECC(Emigration Clearance Certificate)」と呼ばれる出国許可証の取得が義務づけられています。

ECCを発給するためには下記を用意する必要があります。

  • 500ペソ(約1,100円)程度の費用
  • パスポート
  • パスポートサイズの写真2枚
  • フィリピン出国の航空券
  • ACR-I Cardの原本

ECCは取得申請後1週間程度で受け取れ、発行有効期限は1ヶ月です。申請期間と有効期限に注意して取得するようにしましょう。

出入国審査のステップ

初めて訪れる国や初めて海外を訪れる際、出入国審査を緊張してしまう方も多いでしょう。フィリピン出入国の審査はどのような流れで行われるのか

  • 日本⇒フィリピンの入国フロー
  • フィリピン⇒日本の出国フロー

の両方を知っているだけで少しは安心できるのではないでしょうか。大まかな流れを順番に紹介していきます。

日本⇒フィリピンの入国フロー

  1. 入国審査
  2. 荷物の受け取り
  3. 税関

1.入国審査

フィリピンに到着し機内を降りたら、まず入国審査を行います。この際に「パスポート」「入国カード」「日本や第三国へ出発するための帰国便の航空券(ペーパーチケットまたは印刷したチケットのお客様控え)」を提示するため手元に持っておきましょう。

スマートフォンやパソコンの画面提示では入国が許可されないこともあるため注意が必要です。入国カードの書き方については後ほど紹介いたします。

2.荷物の受け取り

機内に預けたスーツケースがターンテーブルに流れてきます。ロストバゲージ(荷物の紛失)トラブルが起きないよう、スーツケースにネームタグやステッカーなど分かりやすい目印がついていると紛失確立を下げ、探しやすくなります。

3.税関

申告対象のものがあれば税関申告書に記載し、係員に提出しましょう。

フィリピン⇒日本の出国フロー

  1. 搭乗手続き
  2. 保安検査
  3. 出国審査

1.搭乗手続き

フィリピンを出国する際は、出発時刻の3時間前より搭乗手続きを行うことができます。手続きに時間がかかることもあるため、余裕を持って搭乗手続きを行いましょう。

国際線ターミナルへの入り口ゲートでは、出発出国便が明記された航空券のお客様控えを確認しています。紙で印刷したものや電子控えを用意しましょう。控えを持った人で当日搭乗する人のみが空港内に入ることができるため、お連れの方は入れないことを理解しておきましょう。

2.保安検査

チェックインやスーツケースなどの荷物を預けてから行うのが保安検査です。保安検査では機内に持ちこむ手荷物が危険かどうかを確認する場所です。パソコンやカメラ、モバイルバッテリーなどの電化製品はスーツケースに入れず、手荷物で持ち込みましょう。

3.出国審査

入国の際に顔や指紋など登録したものを照合したり、有効なパスポート、有効な航空券であるかなどを審査するのが出国審査です。「パスポート」「搭乗券」「ターミナルフィーのレシート」を用意し、自分の順番が来るまで並びましょう。

ターミナルフィーのレシートについては、次の項目で詳しく紹介します。

フィリピンに出入国する際の注意点

フィリピンに出入国する際に注意しておくべきことが3つあります。

①お金の持ち込み/持ち出し
②受託手荷物/機内持ち込み手荷物
③ターミナルフィーの支払い

順番に紹介していきます。

①お金の持ち込み/持ち出し

「1万米ドル相当額以上の外貨の持ち込み/持ち出し」の際は申告を行わなくてはなりません。申告の方法は下記の通りです。

  1. 税関申告書(CUSTOMS DECLARATION)の該当箇所にチェックを記入
  2. フィリピン到着後、税関当局から外貨等持込申告書(Foreign Currency and Other Foreign Exchange-Denominated Bearer Monetary Instruments Declaration Form)」を入手
  3. 必要事項を記入して提出

またフィリピンペソについては、フィリピン国外からの5万ペソ以上の持ち込みが禁止とされています。例えばフィリピン入国前に日本で5万ペソ以上を両替した場合や、前回旅行した際の余りで5万ペソ以上になっている場合などは注意しましょう。

 

参考:外務省「海外安全ホームページ」

※外貨の持ち込み/持ち出しについて不明な点がある場合は、日本の税関に直接ご確認ください。

②受託手荷物/機内持ち込み手荷物

飛行機に乗る際、航空会社に荷物を預ける「受託手荷物」と、ご自身で機内に持ち込む「機内持ち込み手荷物」の2種類があります。航空会社や搭乗クラス(エコノミークラスやビジネスクラスなど)によって重量制限が異なるため、各自確認する必要があります。

LCCの場合は航空券が格安な分、受託手荷物は有料であることが特徴です。多くの航空会社は20㎏までの上限となっていますが、万が一重量オーバーしてしまった場合は、1㎏2,000~3,000円程度を支払わなくてはなりません。せっかく格安で航空券が手に入っても、航空券の値段より荷物超過料金の方が上回ってしまうこともあるため注意が必要です。

また機内持ち込み手荷物は「最大7㎏未満、縦×横×高さの3辺の合計が115㎝未満、手荷物1個+身の回り品2個まで」のように航空会社や機材により規定が定められています。航空会社のホームページやチケット購入サイトなどで荷物の規定についても十分に確認しておきましょう。

③ターミナルフィーの支払い

以前はフィリピンを出国する際に850ペソ(約1,900円)の「ターミナルフィー(空港使用料/空港利用税)」を空港内で支払わなくてはなりませんでした。しかし2019年9月1日以降は航空券の中にターミナルフィーが含まれるようになったため、別途で支払う必要はありません。料金は850ペソから935ペソに値上がりしており、今後さらに値上がりすることもあり得るでしょう。

航空券にターミナルフィーが含まれているとはいえ、支払ったことの証明としてレシートと航空券を出国審査の際に提示する必要があります。レシートがなければ出国審査を通ることができませんので、必ず出国審査前のカウンターでレシートを受け取ってから出国審査へ向かいましょう。

乗り継ぎする際の注意点

乗り継ぎする際に注意しておくべきことが2つあります。

①お金の持ち込み/持ち出し
②出発時刻に間に合うように移動する

順番に紹介していきます。

①荷物を一旦受け取るかどうか確認する

乗り継ぎをして目的地に行く際は、預けたスーツケースを自分でピックアップする必要があります。例えば「日本→マニラ→セブ島」のようにマニラで乗り継ぐ際には一旦スーツケースを受け取り、税関検査など受けることもあります。

日本から出国する際に乗り継ぎ地点でスーツケースを受け取る必要があるかどうか確認しましょう。

②出発時刻に間に合うように移動する

乗り継ぎに必要な時間は航空会社や空港によって異なりますが、最低でも1時間以上必要です。日本から出発して国際線到着後に入国手続き、荷物の受け取り、移動など限られた時間で行わなくてはなりません。1時間もあれば十分と思いがちですが、天候やトラブルなどによって到着時間が遅延してしまうこともあります。

そのためスムーズに乗り継ぐためには、2時間ほど時間に余裕を持った便を購入することが大切です。その他になるべく早く機内から降りるためにできるだけ入り口付近の座席を予約することや、乗り継ぎ中にトイレに立ち寄らなくてもいいよう機内で済ませることも時間短縮になります。

出入国カードの書き方

飛行機に搭乗した際「入国カード(ARRIVAL CARD)」と「出国カード(DEPARTURE CARD)」が渡されます。全て英語で記載しなければならないため、どんなことを記載しなければならないのかあらかじめ確認しておきましょう。

搭乗前に準備しておくもの

出入国カードを記入するために必要なアイテムは下記の通りです。

  • パスポート
  • ボールペン
  • 翻訳したメモ

カードには日本とフィリピン滞在の住所や職業などを各項目がありますが、英語表記でスムーズに書くために何を書くのか事前にメモをとっておくことをおすすめします。

入国カードの書き方

日本国籍の方は基本的に入国カードのみの提出が必要です。
(※書式は変更になる場合があります)

出典:フィリピン航空サイトより

英語 日本語 記入例
1.PASSPORT パスポート番号 AB1234567
2.LAST NAME パスポートに記載の苗字 SUZUKI
3.FIRST NAME パスポートに記載の名前 KAZUO
4.MIDDLE NAME なければ空欄
5.DATE OF BIRTH 誕生日(月→日→西暦の順番) 8-15-1990
6.NATIONALITY 国籍 JAPANESE
7.GENDER 性別にチェック
8.ADDRESS ABROAD 日本の住所 1-2-3 ROPPONGI, MINATO-KU, TOKYO-TO, JAPAN 106-0032
9.ADDRESS IN THE PHILIPPINE フィリピン滞在先の住所(宿泊施設または学校名) ・Cebu Island HOTEL
・Cebu English
10.CONTACT NUMBER AND EMAIL ADDRESS 携帯番号、メールアドレス +81-90-1234-5678
kazuo.suzuki@・・・.com
11. OCCUPATION 職業 ・OFFICE WORKER(会社員)
・STUDENT(学生)
・HOUSEWIFE(主婦)
・NONE(無職)
12.PERSONAL I.D NUMBER ID番号(なければ空欄)
13.FLIGHT/VOYAGE NUMBER フライトナンバー(入国時) JL123
14.PORT OF EXIT 出発空港 NARITA
15.ACR-I CARD NUMBER ACR-Iカード番号(なければ空欄)
16.PRIMARY PURPOSE OF TRAVEL 訪問目的にチェック ・EDUCATION/TRAINING(留学)=大学へ正規留学
・PLEASURE/VACTION(休暇)=語学留学
17. SIGNATURE パスポート記載と同じ署名 鈴木一男
18. DATE OF ARRIVAL 入国日(月→日→西暦の順番) 04-15-2022

 

出国カードの書き方

出国カードは基本的にフィリピン国籍の方のみ提出が必要です。日本国籍の方でも提出を求められた場合は下記を参考にしてください。

英語 日本語 記入例
1.PASSPORT パスポート番号 AB1234567
2.LAST NAME パスポートに記載の苗字 SUZUKI
3.FIRST NAME パスポートに記載の名前 KAZUO
4.MIDDLE NAME なければ空欄
5.DATE OF BIRTH 誕生日(月→日→西暦の順番) 8-15-1990
6.NATIONALITY 国籍 JAPANESE
7.GENDER 性別にチェック
8.ADDRESS ABROAD 日本の住所 1-2-3 ROPPONGI, MINATO-KU, TOKYO-TO, JAPAN 106-0032
9.ADDRESS IN THE PHILIPPINE フィリピン滞在先の住所(宿泊施設または学校名) ・Cebu Island HOTEL
・Cebu English
10.CONTACT NUMBER AND EMAIL ADDRESS 携帯番号、メールアドレス +81-90-1234-5678
kazuo.suzuki@・・・.com
11. OCCUPATION 職業 ・OFFICE WORKER(会社員)
・STUDENT(学生)
・HOUSEWIFE(主婦)
・NONE(無職)
12.PERSONAL I.D NUMBER ID番号(なければ空欄)
13.FLIGHT/VOYAGE   NUMBER フライトナンバー(出発時) PR123
14.PORT OF EXIT 到着後の空港名 NARITA
15.PRIMARY PURPOSE OF   TRAVEL 訪問目的にチェック
16. SIGNATURE パスポート記載と同じ署名 鈴木一男
17. DATE OF ARRIVAL 入国日(月→日→西暦の順番) 04-15-2022

まとめ

この記事ではフィリピン・セブ島の出入国について詳しく解説しました。出入国の際に緊張せずスムーズに通過するためには

  • 出入国審査の流れを把握しておく
  • 出入国や乗り継ぎの注意点を理解しておく
  • 出入国カードに書く内容をあらかじメモしておく

ことが大切です。楽しいセブ島留学・セブ島旅行になるよう、確認する・理解しておくという準備をしておきましょう。