フィリピン留学でスマホを使う方法|SIMカード購入~利用の手順

快適に生活するために欠かせないアイテムなのがスマートフォン。スマートフォンが普及する前の生活に戻れないと考える人も多いはずです。

海外留学や旅行においても必須の持ち物ですが、いざ海外に行く時に「現地ではどのようにスマートフォンを接続して、調べものをしたり連絡をとったりするか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はフィリピン留学へ行った際のスマートフォンの使い方を徹底解説していきます。

留学する期間やご自身の使い方によってオススメの使用方法を紹介しているので、「お得に賢く利用したい」という方はぜひ参考にしてみてください。

フィリピンでスマホを使用する5つの方法

フィリピン国内でスマートフォンを使用する手段は、下記の5つがあげられます。

①海外用のデータ通信を使う
②日本からポケットWi-Fiを持参する
③現地でポケットWi-Fiを購入する
④学校・カフェ・レストランのWi-Fiを利用する
⑤現地のSIMを購入する

①海外用のデータ通信を使う

一番手っ取り早いのが、海外用のデータ通信を使用して利用する方法です。

とは言え日本で普段利用しているパケット定額サービス(通称:パケホ)は海外エリアでは対象外となってしまうため、そのことを知らずにそのまま海外で使用してしまうと、とんでもなく高額の請求が来てしまいます。

日本の三大キャリア「NTT docomo」「Softbank」「au」からは海外用のパケット定額サービスが提供されています。しかし一日1,000円~3,000円程度するため、利用日数によってはいずれも高額な利用料金となってしまうネックです。

②日本からポケットWi-Fiを持参する

海外用ポケットWi-Fi(グローバルWi-Fi)をご自宅に発送してもらうか日本国内の空港で受取り、レンタルしたルーターをフィリピンに持参する方法です。

利用料金が事前に決まっているため、留学期間にどれくらい料金がかかるのか把握できる安心感があります。また街中のフリーWi-Fiを接続するのとは違いセキュリティ面での心配、学校内でWi-Fi接続が混み合うランチタイムや夜の時間帯でも気にせず利用出来るのがメリットです。

デメリットとしては充電が必要なため外出先で電池が無くなったら通信が行えなくなることや、小さくても荷物がかさばり重量を感じてしまうことがあげられます。

また長期滞在でレンタルする場合は、月数万円~数十万円かかってしまう可能性があります。

③現地でポケットWi-Fiを購入する

フィリピン現地に着いてから、ショッピングモールなどでポケットWi-Fiを購入する方法です。

メリット・デメリットは②の日本からポケットWi-Fiを利用するのと同様です。

デメリットとしてさらに知っておくべきことが2つあります。1つ目はフィリピンの大手キャリアを利用して通信を行うため、プリペイドSIMカードの購入を都度行う必要があること、2つ目は英語での通信設定を自分自身行わなければならないことです。

また料金が安いからと3Gのものを購入すると、通信速度が遅くストレスに感じてしまうため注意が必要となります。

④学校・カフェ・レストランのWi-Fiを利用する

学校・カフェ・レストランなど、フリーWi-Fiに接続して利用する方法です。

語学学校はほぼ100%Wi-Fiの契約がされています。そしてカフェやレストランなどの飲食店などではフリーWi-Fiスポットが多数あり、日本よりも利用できる数は多いです。

最大のメリットはやはり無料で利用できることです。通信速度はお店によって異なりますが、フィリピン人経営の飲食店より、高級ホテルや韓国系のカフェの方は通信速度がなぜか早い傾向にあります。

 

デメリットは通信速度が安定しないことです。特に学校のWi-Fiを使用する場合、留学生が多い繁忙期、休憩時間のお昼や夜の時間帯、部屋の位置によって速度が激減します。また雨や台風などの悪天候はさらに遅く・不安定な状態となります。

またWi-Fiだけで利用しようとすると、外出先で目的地までの道順を調べたい時、友人と待ち合わせをする時、グラブタクシー(Uberのようなもの)を利用したい時などのシーンで不便と感じるでしょう。

⑤現地のSIMを購入する

現地のSIMを購入し、現地のキャリアに接続して利用する方法です。

日本の携帯電話の利用料は使用した翌月に、使用した分を後払いするのが当たり前ですよね。一方でフィリピンの場合はプリペイド方式なので、事前に専用のプリペイドカードを購入し、都度スマホにチャージして使う前払い方式となっています。

現地の電話番号を持ち、いつでもどこでもデータ通信を行えるようにするためには
・現地のSIMカード
・キャリアにあったプリペイドカード
の両方を購入する必要があります。

また購入の仕方は面倒な契約手続きや身分証明書の提示は一切不要、利用料金は週に90ペソ(約200円)~とコンビニで飲み物を買う感覚で、サッと手に入れられるのが魅力です。

詳しい利用方法については後ほどご紹介いたします。

結局どれを使えばいいの?

フィリピンでスマホを使う方法は5つあるとお伝えしましたが、結局のところどれを使えばいいのでしょうか。先ほど紹介した方法の中から、留学する期間別にオススメの方法を紹介していきます。

【セブ島でスマホを使う5つの方法】
①海外用のデータ通信を使う
②日本からポケットWi-Fiを持参する
③現地でポケットWi-Fiを購入する
④学校・カフェ・レストランのWi-Fiを利用する
⑤現地のSIMを購入する

短期(1ヶ月以内)の場合

1ヵ月以内の短期留学する方にオススメなのは「④学校・カフェ・レストランのWi-Fi利用」のみで生活する方法です。

セブ島留学は最短1週間から留学することができるため、社会人であれば有給休暇・会社の長期休暇・転職期間中、学生であれば夏休みや冬休みを利用して短期留学をする人が多いことでしょう。

セブ島留学生の平日は、とにかく勉強勉強の毎日です。授業はもちろん英語、友人と話すのもほぼ英語、自分の部屋に戻ったら宿題とハードスケジュールとなります。

 

その一方で週末は、新しい仲間と買い物・市内観光・海などへ出掛けて、遊びに全力となるはずです。みんな遊びに夢中なため、外出先でスマホを利用するタイミングは写真撮影くらいで、データ通信は使わなかったという人も多くいます。

その他の理由として「安全対策」と「通信エリア」があげられます。フィリピンは軽犯罪が多い国のため、生活に慣れていない生徒は1人で出掛けることを極力禁止している学校が多いです。軽犯罪の中でもスリが多いことから、むやみにスマホをいじっていると盗られてしまう可能性もあります。

 

また海の上や田舎町へ出かけた場合は電波が届いておらず、そもそも使えないということもよくあります。つまりわざわざ現地のSIMを買ってまでスマホは使わなくても良いと言えるのです。

ただし会社の仲間と常日頃連絡を取れるようにしておかなければならない人や、いつ・どこでもスマホを使えるようにしていないと不安という方は「②日本からポケットWi-Fiを持参する」と良いでしょう。

中期(3ヶ月以内)の場合

3ヵ月程度の中期留学する方にオススメなのは「⑤現地のSIMを購入する」方法です。

海外に住んで生活するとなれば、食品や日用品(シャンプー、洗顔、化粧品など)をある程度揃える必要が出てきます。ある程度すると海外の生活にも慣れてくるので、近所のスーパーやコンビニ、ショッピングモールへ1人で出掛けたいという気持ちも増してくるでしょう。

外出先で友人と待ち合わせをする時、外出先でグラブ(Grab)を呼ぶとき、万が一何かあって学校と連絡をとる必要がある時など、いつでも連絡がとれる状況を作っておくことが大切です。

長期(6ヶ月以上)の場合

セブ島留学で3ヶ月~6ヵ月間、その後にオーストラリアやバンクーバー等へワーキングホリデーに行く人は非常に多いです。

そのような長期留学をする方にオススメなのは「⑤現地のSIMを購入する」ことに加え、「④学校・カフェ・レストランのWi-Fiを利用」の二刀流です。

長期間フィリピンに住むとなれば、近距離だけでなく長距離の旅行へ行く人が多くなります。そして長く滞在している分旅行回数が多くなりやすいので、自ずと旅の思い出が沢山集まることでしょう。

 

とは言え毎週末お出かけや旅行に行くのは体力がいることから、たまには自分の部屋でゆっくり過ごしたいと感じる時間が増えてきます。部屋にキッチンがある場合は自由気ままに自炊したり、近所のカフェでゆっくりコーヒーを飲みたい時もあるでしょう。

そのことから「過ごす場所・時間帯」に合わせて、「現地SIMのデータ通信」と「フリーWi-Fi」を上手く使い分けるのがコツです。

例えば

  • 部屋でゆっくり動画視聴するなら「学校のWi-Fi」
  • 思い出をSNSに投稿したいなら速度が速い「カフェのWi-Fi」
  • 学校敷地内のお気に入りの場所でのんびりネットサーフィンなら「データ通信」を利用する

という感じです。

現地のSIM購入~実際に使うまでの手順

フィリピン現地のSIMカードの取得は滞在1ヶ月以内の方にももちろんオススメですが、中・長期滞在の方は必須のものと言えます。

先ほどもお伝えしましたが、いつでも・どこでもデータ通信を行え、通話ができるような環境を整えるためには
・現地のSIMカード
・キャリアにあったプリペイドカード
の両方を購入する必要があります。

ここでは自分のスマホをフィリピン仕様にするまでの手順を順番に紹介していきます。

ステップ1.SIMフリーの端末を用意する

まず日本からSIMフリーのスマホを持参します。SIMフリーのスマホがない場合は、フィリピン現地で安い端末を購入するのも良いでしょう。iPhoneの価格は日本とあまりかわりませんが、カメラの性能が良く1万5千円~と低価格で販売されているアンドロイドが良いでしょう。

ステップ2.SIMカードを購入する

日本の三大キャリアは

・NTT docomo
・Softbank
・au

ですよね。

フィリピンの場合は

・Globe(グローブ)
・Smart(スマート)
・Sun(サン)

の3つが主流です。

 

とは言え「Sun」は通信エリアが都市部のみに限られているため、留学生や旅行者が使うなら「Globe」か「Smart」のどちらかを利用しましょう。

SIMカードが販売されている場所は

・空港
・ショッピングモール
・コンビニエンスストア

などのお店で100円程度で購入することができます。空港で購入すると特典が付いてくることがあるのでお得感があります。

ただ空港には留学生をピックアップするため、ドライバーや学校スタッフが待機しています。そして同じ時間帯で到着した他の留学生も一緒に車へ乗り、宿泊先へ行くことになるはずです。

そのため後日友人と一緒にショッピングモールを訪れて、ゆっくり使い方を説明してもらうのが良いかもしれませんね。

ステップ3.プリペイドカードを購入する

フィリピンでのスマホの料金は前払い制でチャージする必要があるため、プリペイドカードを購入します。先ほど選んだSIMカード(GlobeかSmart)と同じキャリアのプリペイドカードを購入しなければなりません。

例えばGlobeのSIMカードを購入した場合は、プリペイドカードもGlobe専用のものを買う必要があります。

プリペイドカードを購入できる場所も先ほどと同様

・空港
・ショッピングモール
・コンビニエンスストア

がメインです。

販売価格は

・100ペソ(約230円)
・300ペソ(約690円)
・500ペソ(約1,150円)

の3タイプです。500ペソのカードを2枚購入して、1,000ペソ分チャージすることも可能です。

※1ペソ=2.3円で計算

ステップ4.プリペイドカードをチャージする

プリペイドカードはスクラッチくじのようになっていて、カードの裏面に銀色のスクラッチ印刷が施されています。コインなどで削って、PINコードを出現させます。

記載されたPINコードをスマホに入力したら、実際に使用することができます。詳しいチャージの方法はカード裏面に小さく記載しているので、確認しながら作業を進めていきましょう。

ステップ5.料金プランを設定する

日本のスマホの料金プランは

金額 期間 内容
月額5,000円 1ヶ月 データ通信5GBまで
月額6,000円 1ヶ月 データ通信7GBまで

のように、月額で設定されていますよね。

 

フィリピンの場合は最短1日~最大30日まで細かくプランが設定されているため、毎日・毎週料金プランを変更することができます。フィリピンではこの料金プランのことを「プロモ」と言います。

具体的にどのようなことを言うかというと

プラン名
(金額)
期間 内容
GoUNLI20
(20ペソ=約50円)
1日間 データ通信20MB
+通話無制限
Go90
(90ペソ=約200円)
7日間 データ通信8Gまで
+ショートメール無制限
Go140
(140ペソ=約320円)
7日間 データ通信11Gまで
+ショートメール無制限
+通話無制限

のようになっています。

つまり「通話」「データ通信」「ショートメール」の必要な分だけ、自由にプラン(プロモ)を決められるということです。

そして好きなプラン(プロモ)を選んだら、専用の電話番号に発信したりメッセージを送信することで設定が完了します。

POINT

大きなショッピングモールの中には、大抵GlobeかSmartの店舗が入っています。そこで「SIMカードとプリペイドカードが欲しい」旨を伝え、プロモの設定までやってもらいましょう。

 

ショップに行かなくても設定はできるので、フィリピンを知り尽くした先輩留学生にお願いするのも良いでしょう。

 

※店員に設定まで依頼する際は、スマートフォンの表示言語を英語に切り替えてから渡すとより親切です。

フィリピンでスマホを使用する時の注意点

フィリピンでスマホを使う時に注意しなければならないことは、ズバリ「海外だからこそ」気をつけるべきことです。具体的に何に気をつけるべきなのか3つ紹介していきます。

注意①SIMロック解除の設定を確認する

日本で普段使用しているスマホに、フィリピンのSIMカード差したからといって、使用できるとは限りません。

その理由は「SIMロック解除対応製品ではない」ことか「SIMロック解除の手続きを行っていない」かの2つが主な原因となります。留学へ行く前に端末を購入したショップへ行き、上記2つを確認してから出発しましょう。

注意②日本の携帯は機内モードに設定する

海外へ行く際はデータローミングの設定は自動で行われないため手動で「オフ」にし、さらに「機内モード」に設定しなければなりません。

通常飛行機に搭乗する時点でこの設定を行いますが、飛行機に乗り慣れていない人や海外に行くのが初めての人は知らない情報かもしれません。

万が一データローミングを「オン」の状態でフィリピン留学を楽しんでいた場合、翌月高額な請求書が届く場合があります。

機種や使い方(海外データローミング、Wi-Fi)によって細かい設定方法が異なるため、端末を購入したショップのスタッフに相談してみましょう。

注意③スリに注意する

フィリピンで観光客がトラブルに巻き込まれるのはスリや窃盗などの軽犯罪です。

気づかぬうちに財布やスマホなどの貴重品が盗まれていたというケースが多々あります。そしてその盗難されたスマホは闇市場を通して、高価格で販売されていきます。

アンドロイドよりiPhoneは高値で売れること、日本人はiPhoneの所持率が高いことから、わざわざ日本人をターゲットにする人もいるでしょう。

「危険なエリアではスマホを出さない・写真を撮らない」「食事中はでもバッグの中に必ず入れて、肌身離さず持ち歩く」ことを徹底しましょう。

まとめ

今回は「フィリピン留学でスマホを使う方法」について徹底解説しました。以上をまとめると

【Wi-Fiを使用する場合】

  • 学校は24時間使えるものの、時間帯や天候によってはかなり遅い
  • カフェやレストランのWi-Fiは速度が速く安定している傾向にある
  • 無料で利用できる

 

【現地SIMカードを購入し、データ通信を使用する場合】

  • 日本でSIMロック解除の設定をする必要がある
  • 海外データローミングと比べて、断然料金が安くなる
  • 都度プリペイドカードを買う必要があるものの、前払いなので安心

です。無料で使えるWi-Fiと、有料のデータ通信を上手く利用して、快適な留学生活を送りましょう。